SPANISH DECK
スペイン式トランプ占い(バラハ・エスパニョーラ)とは?
スペイン式トランプ占いは、金貨(オロス)・杯(コパス)・剣(エスパダス)・棍棒(バストス)の4スートからなるスペインのトランプ「バラハ・エスパニョーラ」を引き、スートと数字、絵札の組み合わせから答えを読む占いです。スペインからメキシコをはじめとする中南米に広まり、スペイン語圏で最も身近なカード占いのひとつとして親しまれています。
基本情報
- 体系
- 卜(偶然引いたカードから読む)
- 発祥地域
- スペイン(札は14世紀後半から記録あり)。メキシコなど中南米に定着
- 必要なもの
- スペイン式トランプ1組(40枚または48枚)
- 得意なテーマ
- 恋愛・お金・仕事・人間関係の対立
- 時間軸
- 今日〜近日
歴史と発祥
スペインではトランプ(ナイペ)が遅くとも14世紀後半には知られていました。1371年にバレンシアで編まれた韻律辞典にこの語が現れ、1380年代にはバルセロナやバレンシアで札遊びの禁令が出ています。スートは金貨・杯・剣・棍棒というラテン系の4種で、フランス式トランプのハートやスペードとは系統が異なります。
札が占いに使われたことを示すスペインの早い記録としては、ペドロ・シルエロの『迷信と魔術の排斥』(1538年)が、サイコロや手書きの紙片と並んでトランプによる占いに触れています。18〜19世紀になると欧州各地で印刷された手引書がカード占いを広め、マドリードでは1876年にサトゥルニーノ・カジェハが、スペイン式トランプを使った占い方を解説する本を出版しました。
スペイン式トランプはスペイン帝国の広がりとともにメキシコから南米の南端まで渡り、スペイン語圏のアメリカでは占いや、民間療法における象徴的な手がかりとして広く使われるようになりました。現在もっとも普及している絵柄は、ビトリアの札製造業者エラクリオ・フルニエが1889年に出したカスティーリャ型です。ブラジルでは「バラーリョ・エスパニョール」と呼ばれます。
やり方・仕組み
- 01占いたい問いをひとつ決めます。
- 0240枚組か48枚組のどちらで読むかを決め、札をよく混ぜます。
- 03決めた枚数を引いて並べます。入門には「過去・現在・未来」の3枚引きがよく使われます。
- 04スートでテーマ(お金・感情・対立・仕事)を、数字と絵札で出来事の大きさや関わる人物を読み取ります。
わかること(得意なテーマ)
恋愛やお金、仕事の行方、身近な人との対立など、生活に根ざした問いに素早く答えを出すのに向いています。スートごとのテーマがはっきりしているため読み始めやすい一方、札の意味は読み手や地域の伝統によって異なり、決まった一つの解釈があるわけではありません。22枚の大アルカナを持つタロットほど細かな象徴体系はなく、未来を確定させるものではなく、状況を整理するための手がかりとして使うのが適しています。
スペイン式トランプの4つのスートと絵札の意味
スペイン式トランプは、1〜7の数札とソタ(10)・カバジョ(11)・レイ(12)の絵札で40枚、これに8と9を加えると48枚になります。女王の札はなく、絵札はすべて男性の全身像で描かれるのが特徴です。以下は占いの手引きでよく挙げられる一般的な読み方で、実際の意味は読み手や流派によって異なります。
- オロス(金貨)
- お金・財産・商売・物質的な成果として読まれることが多いスートです。
- コパス(杯)
- 愛情・感情・家族や友人との関係として読まれることが多いスートです。
- エスパダス(剣)
- 対立・困難・喪失、心身の負担として読まれることが多いスートです。
- バストス(棍棒)
- 仕事・行動力・移動や旅、取り組んでいる計画として読まれることが多いスートです。
- ソタ(従者・10)
- 若い人や学び始めの人、または届く知らせとして読まれることが多い絵札です。
- カバジョ(騎士・11)
- 動き・変化・到来、知らせを運ぶ人として読まれることが多い絵札です。
- レイ(王・12)
- 経験を積んだ大人の男性、権威や決定権を持つ人物として読まれることが多い絵札です。
よくある質問
- スペイン式トランプの4つのスートはそれぞれ何を表しますか?
- 一般的には、オロス(金貨)がお金や財産、コパス(杯)が愛情や感情、エスパダス(剣)が対立や困難、バストス(棍棒)が仕事や行動として読まれることが多いです。ただし意味づけは読み手や流派によって異なります。
- 占いには何枚のカードを使いますか?
- スペイン式トランプには40枚組と48枚組があり、占いではどちらも使われます。40枚組は各スート1〜7と絵札3枚、48枚組はそこに8と9が加わります。どちらで読むかを最初に決めておくことが大切です。
- タロットとの違いは何ですか?
- タロットは78枚で、22枚の大アルカナ(切り札)を持ちます。スペイン式トランプは40枚または48枚で切り札がなく、絵札もソタ・カバジョ・レイの3種です。タロットの小アルカナと同じ杯・剣・金貨・棒のスートを持ちますが、読み方はより簡素で具体的な出来事に寄ったものになります。
- 初心者向けの簡単な並べ方はありますか?
- よく使われるのは3枚引きです。よく混ぜた札から3枚を引き、左から「過去・現在・未来」として並べ、スートでテーマを、数字や絵札で出来事の大きさや関わる人を読み取ります。
- メキシコでスペイン式トランプ占いが広まっているのはなぜですか?
- スペイン式トランプはスペイン帝国の広がりとともに中南米に渡り、遊びだけでなく占いや民間療法の場でも使われてきました。身近な遊び札をそのまま使えることも、広く親しまれている理由のひとつです。
関連する占術
参考文献・出典
- Wikipedia: Spanish-suited playing cards(https://en.wikipedia.org/wiki/Spanish-suited_playing_cards)
- Wikipedia (es): Baraja española(https://es.wikipedia.org/wiki/Baraja_espa%C3%B1ola)
- The World of Playing Cards: Spain(https://www.wopc.co.uk/spain/)
- The World of Playing Cards: Cartomancy, Oracle and Divination Cards(https://www.wopc.co.uk/tarot/cartomancy-oracle-and-divination-cards/)
- Wikipedia: Naipes Heraclio Fournier(https://en.wikipedia.org/wiki/Naipes_Heraclio_Fournier)
- Tarot Amigo: Significado de las cartas de la baraja española(https://www.tarotamigo.com/tarot/significado-cartas/baraja-espanola/)
