TAKSA
タクサー(タイの命名占い)とは?
タクサー(ทักษา)は、生まれた曜日を守る8つの天体を起点に、8つの吉凶の位置(บริวาร・อายุ・เดช・ศรี・มูละ・อุตสาหะ・มนตรี・กาลกิณี)を割り当てるタイの占星術です。天体ごとにタイ文字のグループが結びついているため、縁起のよい名前を付けるときの基準として今もタイで広く使われています。
基本情報
- 体系
- 命(生まれた曜日の天体から8つの吉凶の位置と文字を読む)
- 発祥地域
- タイ(インド系占星術の流れをくむ)
- 必要なもの
- 生まれた曜日(水曜は昼か夜か)と名前の文字
- 得意なテーマ
- 命名・人生・仕事
- 時間軸
- 人生全体
歴史と発祥
タクサーは「ทักษาพยากรณ์(タクサー予言書)」「ทักษาปกรณ์」「มหาทักษา」などの名で伝わる典籍に基づく占星術で、8つの天体(อัฐเคราะห์)の働きから物事の成り行きを占います。もとはパーリ語・サンスクリット語の典籍で作者は分かっておらず、名称はサンスクリット語の「ダクシャ(ทกฺษ)」に由来するという説があります。一方で、モン族から伝わりラタナコーシン朝時代に整えられたとする見方もあります。タクサーの考え方は、戦の手引きや家を建てる土地選びの典籍にも応用されてきました。
タクサーのうち最も広く知られているのが命名の部分です。僧侶が出家時に授かるパーリ語の法名、王族の名、一般の人の名前のいずれにも、生まれた曜日に合う文字を選ぶ方法として用いられてきました。タクサーによる命名は現在もタイ社会で広く親しまれ、子どもの名前を選ぶときの基準として使われています。
やり方・仕組み
- 01生まれた曜日を確かめます。占星術上の1日は日の出(午前6時ごろ)から始まり、水曜日は昼(6〜18時)が水星、夜(18時以降)がラーフに分かれます。
- 028つの天体を方位に沿って時計回りに並べた図(日・月・火・水・土・木・ラーフ・金の順)で、自分の曜日の天体を「บริวาร」の位置に置きます。
- 03そこから時計回りに อายุ・เดช・ศรี・มูละ・อุตสาหะ・มนตรี・กาลกิณี の順に位置を割り当てます。
- 04各天体に結びついた文字のグループを確認し、名前に使う文字がどの位置に当たるか、特に「กาลกิณี(凶)」の文字が含まれていないかを見ます。
わかること(得意なテーマ)
名前に使う文字の吉凶や、仕事・財運・支援者など人生のどの面を後押ししたいかという視点で名前を選ぶのに向いています。一方で判定材料は生まれた曜日と文字だけであり、本人の性格や将来の出来事を細かく言い当てるものではありません。流派や占い師によって色や文字の扱いに違いがあることも理解しておく必要があります。
8つの天体と文字のグループ
タクサーでは、日曜から土曜までの天体に水曜夜のラーフを加えた8つの天体に1〜8の番号を振ります(日1・月2・火3・水4・木5・金6・土7・ラーフ8)。これらを北東から時計回りに、日(北東)・月(東)・火(南東)・水(南)・土(南西)・木(西)・ラーフ(北西)・金(北)と8方位に配置した図が「タクサーの図」です。
各天体にはタイ文字のグループが割り当てられています。日曜はอと母音すべて、月曜はก ข ค ฆ ง、火曜はจ ฉ ช ซ ฌ ญ、水曜(昼)はฎ ฏ ฐ ฑ ฒ ณ、木曜はบ ป ผ ฝ พ ฟ ภ ม、金曜はศ ษ ส ห ฬ、土曜はด ต ถ ท ธ น、水曜(夜)はย ร ล วです。もとのパーリ語の典籍より文字数の多いタイ語に合わせて、文字が補われています。
生まれた曜日の文字ごとに意味が決まるため、同じ文字でも生まれた曜日によって吉にも凶にもなります。例えば水曜(昼)生まれの場合は、水星の文字が「บริวาร」、土星の文字が「อายุ」、木星の文字が「เดช」、ラーフの文字が「ศรี」となり、火星の文字(จ ฉ ช ซ ฌ ญ)が「กาลกิณี」に当たります。
タクサーの8つの位置と意味
- บริวาร(ボリワーン)
- 自分自身と周りの人。子ども・配偶者・友人・部下など。生まれた曜日の天体がここに入る。
- อายุ(アーユ)
- 健康と長寿。
- เดช(デート)
- 権威・名声・名誉。一般の命名では男性の名前の頭に使うとよいとされてきた。
- ศรี(シー)
- 善良さ・気品・縁起・財産。一般の命名では女性の名前の頭に使うとよいとされてきた。
- มูละ(ムーラ)
- 家系の土台と受け継ぐ財産。
- อุตสาหะ(ウッサーハ)
- 努力・忍耐・勤勉さ。
- มนตรี(モントリー)
- 仕事上の地位と、支えてくれる人・後ろ盾。
- กาลกิณี(カーラキニー)
- 不運・障害・敵。名前にこの位置の文字を使うのは避けるとされる、8つのうち唯一の凶の位置。
名前・色への使われ方
一般の人の名前では、กาลกิณีの文字を避けたうえで、ほかの7つの位置の文字を使います。僧侶の法名や王族の名では、生まれた曜日を示すために บริวาร の文字で始めることが多いとされます。月曜生まれは母音が กาลกิณี に当たりますが、母音なしでは名前が作れないため、法名では頭に使わないことで対応してきました。
タイのメディアが紹介する「曜日ごとの幸運の色」でも、色を「สีเดช」「สีศรี」「สีกาลกิณี」のようにタクサーの位置で分類することがよくあります。ただし天体に当てる色や組み合わせは占い師によって異なり、一つの決まった表があるわけではありません。生まれた曜日の守護仏や基本の色については「タイの七曜占い」の記事で紹介しています。
よくある質問
- タクサーとは何ですか?
- 生まれた曜日を守る天体を起点に、8つの天体を บริวาร・อายุ・เดช・ศรี・มูละ・อุตสาหะ・มนตรี・กาลกิณี の8つの位置に割り当てるタイの占星術です。各天体にタイ文字のグループが結びついているため、主に縁起のよい名前選びに使われます。
- 自分の กาลกิณี(凶)の文字はどう調べますか?
- 生まれた曜日の天体の一つ前(反時計回りに隣)の天体の文字が กาลกิณี です。日曜生まれはศ ษ ส ห ฬ、月曜生まれはอと母音、火曜生まれはก ข ค ฆ ง、水曜(昼)生まれはจ ฉ ช ซ ฌ ญ、水曜(夜)生まれはบ ป ผ ฝ พ ฟ ภ ม、木曜生まれはด ต ถ ท ธ น、金曜生まれはย ร ล ว、土曜生まれはฎ ฏ ฐ ฑ ฒ ณ です。
- 水曜日生まれはなぜ昼と夜で分かれるのですか?
- タクサーでは水曜日だけ2つの天体が受け持ち、昼(6〜18時)は水星、夜(18時以降)はラーフとされるためです。また占星術上の1日は日の出から始まるため、深夜0時から夜明け前に生まれた人は前日の曜日として扱われます。
- 名前はどの文字で始めるのがよいとされますか?
- 一般の名前では、男性は เดช、女性は ศรี の文字で始めるのがよいとする考え方が広く知られています。ただし出典によって見解は分かれ、อุตสาหะ や มนตรี の文字を頭に置くべきだとする説もあります。
- タイの七曜占いとの違いは何ですか?
- タイの七曜占いは生まれた曜日の守護仏や色を知るものです。タクサーは同じ8つの曜日区分を使いながら、8つの天体を吉凶の位置に並べ替え、文字や色の吉凶まで読み解く点が異なります。
関連する占術
参考文献・出典
- อำนาจ ปักษาสุข「ตำราทักษากับการตั้งชื่อของคนไทย」วรรณวิทัศน์ 13号(タマサート大学、2013年)(https://so06.tci-thaijo.org/index.php/VANNAVIDAS/article/view/48400)
- Chakkrit Snae「Constructing a Rule Based Naming System for Thai Names Using the Concept of Ontologies」(2006年)(https://aclanthology.org/W06-2612.pdf)
- ไทยรัฐออนไลน์:รวมสีมงคลประจำวันเกิด และสีกาลกิณี(https://www.thairath.co.th/horoscope/belief/1136650)
- Sanook:ตารางสีมงคลตามวันเกิด(https://www.sanook.com/horoscope/295007/)
